リュシアンとヘイタンが添い寝する話

出てくる人

ヘイタン
いわゆる攻め。リュシアンの主でリュシアンを自分の部屋に呼び出して遊ぶのが数少ない楽しみ。リュシアンを愛玩生物だと思っている。
暑苦しいのは嫌い。

リュシアン
いわゆる受け。ヘイタンに愛と恐怖と複雑な感情を抱いているが基本的には好き。怒らせると叩かれるので言いたいことはあまり言えない。
体はひんやりモチモチ。

いつものようにヘイタン様に呼び出された。

「今日はどうする気ですか?」
「疲れた。寝る」

なるほど、今日はこのパターンか。
寝間着で来るように指定された時点でなんとなく察しはついていたけど。

などと考えているとあの人に抱えられベッドに持って行かれる。
連れて行かれるというより持って行かれるが適切な表現の気がする……。

僕をベッドに置くとあの人は隣にするりと滑り込み布団をかける。
……今日は疲れているようだ。

そしてそのまま僕を後ろから抱きしめ髪に顔を埋める。くすぐったい。

「……あの、僕なんか抱きしめてたら冷えてしまうんじゃないんですか」
「別に。」

そう言うが僕がヘイタン様の体温を奪っていることは確かだ。
その証拠に冷たいこの体が彼の体温で仄かに温もってきている。
常人より低めの体の熱が心地よい。
こうして密着して香りも温度も同じになって、このまま一つの存在に溶けてしまえたらいいのに。

ぼんやりとした暖かさが眠気を誘う。何も考えられなくなってきた。
もうこのまま寝てしまおう。

……こうして二人で眠ったまま二度と目が覚めなければいいのに。

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リュシアンはひんやりしている
リュシアンはふんわりしている
リュシアンはモチモチしている
リュシアンは愛らしい
リュシアンは柔らかい
リュシアンは、

私は非常に眠い。